オンラインセミナーで参加者を飽きさせない運営のポイント

2020年以降、多くの企業がセミナーの開催方法をリアル開催からオンラインセミナー(ウェビナー)へと切り替えました 。
オンラインセミナーは、数百名規模の参加者を低コストで集客できるという大きなメリットがあります 。
しかし、その一方で、「参加者の反応が薄い」「途中離脱が多い」といった新たな悩みを抱える主催者も増えています 。

この悩みは、リード獲得を目的にしたセミナーであれば、そこまで問題になりませんが、バックエンド販売を目的にしたセミナーの場合、個別相談へのステップアップ率が減り、最悪の場合、売上に繋がらないという事態になりかねません。

今回は、なぜオンラインセミナーは飽きられやすいのか、そして最後まで集中して受講してもらうための具体的な運営テクニックについて解説します。

目次

なぜオンラインセミナーは「飽きやすい」のか?

多くの主催者が直面する「アンケート回収率が悪い」「質疑応答が盛り上がらない」という問題 。その最大の原因は、オンラインという環境の特性にあります。
リアルセミナーであれば、講師の視線や会場の雰囲気があるため、参加者は緊張感を保ちやすく、目の前でスマホをいじったり内職をしたりすることは稀です 。
しかし、講師から姿が見えないオンライン環境では、これらが容易にできてしまいます 。 講師が一方的に話し続ける時間が20分も続くと、たとえ興味があるテーマであっても集中力は切れ、メールチェックやネットサーフィンなどの「内職」を始めてしまうのが実情です 。
そのため、オンラインではリアル開催以上に「参加者を飽きさせないための意図的な設計」が不可欠になります 。

「一方通行」を断ち切るコミュニケーション設計

参加者の集中力を維持し、最後まで受講してもらうための最大のポイントは、「参加者を巻き込んだ運営」を行うことです 。
具体的には、以下を意識してセミナーの構成を練りましょう。

1. 「15分に1回」は問いかけを行う

冒頭だけでなく、セミナー終了まで継続的に参加者を巻き込み続ける必要があります 。目安として、最低でも15分に1回は何らかのコミュニケーションを挟むようにしましょう 。

2. チャットや投票機能を活用する

Zoomなどの配信ツールにある「チャット機能」や「投票(アンケート)機能」を積極的に使いましょう 。講師が質問を投げかけ、参加者にリアクションしてもらうことで、緊張感と参加意識を維持できます 。

盛り上がる「質問」の具体例

では、実際にどのような質問を投げかければよいのでしょうか。コツは「簡単で答えやすいこと」、そして「参加者の人物像が見えること」です 。

今回は、経営者・役員層に向けてセミナーを実施しているという想定で質問例を作成しました。

1【冒頭】アイスブレイクを兼ねて参加者の属性を知る質問

セミナー開始直後や最初の15分に適しています。参加者がクリック一つで回答でき、「自分と同じような人がどれくらいいるか」を可視化して安心感を作りましょう。

Q1. 現在、どちらから参加されていますか?

  1. 自社のオフィス
  2. 自宅(テレワーク中)
  3. コワーキングスペース・カフェなど
  4. その他(移動中など)

Q2. あなたの現在の立場を教えてください。

  1. 社長
  2. 役員・経営幹部
  3. 一般社員・その他

Q3. 現在、社員数は何人くらいですか?

  1. 10名未満
  2. 10名〜30名未満
  3. 30名〜50名未満
  4. 50名以上

Q4. 社長になって何年目ですか?

  1. 3年未満
  2. 3年〜10年未満
  3. 10年以上
  4. まだなっていない(これからなる予定)

【中盤】テーマへの関心度・課題を深掘りする質問

セミナーの中盤、話が一方的になりがちなタイミングで投入します。セミナーテーマに関連づけた質問にしましょう。特に、そのテーマについて話そうとする直前に質問をすると有効です。

パターン1:テーマが「組織作り・人材育成」の場合

Q5. 御社に「幹部」と呼べる人は何名いますか?

  1. 0名(不在)
  2. 1〜2名
  3. 3名以上
  4. 定義が曖昧でわからない

Q6. 幹部教育・人材育成で一番のお困りごとは何ですか?(複数選択可)

  1. 指示待ちで主体性がない
  2. 経営視点が育っていない
  3. 育成するための時間がない
  4. そもそも育成のやり方がわからない

パターン2:テーマが「売上アップ・集客」の場合

Q5. 現在の売上目標の進捗状況はいかがでしょうか?

  1. 絶好調!
  2. まあまあ順調
  3. 少し陰りが見えてきた
  4. かなり苦戦している

Q6. 営業課題のボトルネックはどこだと感じていますか?

  1. 見込み客の集客数
  2. 商談からの成約率
  3. 既存客のリピート率
  4. 営業マンの「採用・育成」

 【終盤】次のアクションへ繋げる質問

最後の質疑応答が盛り上がらない問題を防ぐため、温度感を確かめます。

Q9. ここまでの話を聞いて、自社で実践できそうなことはありましたか?

  1. すぐに実践したいことがある
  2. いくつかヒントがあった
  3. まだイメージが湧かない
  4. 難しいと感じた

Q10. 今日の内容で、もっと詳しく聞きたいテーマはありましたか?

  1. 具体的な事例・成功パターン
  2. 失敗しないための手順
  3. 費用の話
  4. 特にない

セミナー運営をする際の注意点

参加者に質問をしながらセミナー運営をする際は、以下の2点に気をつけましょう。

投票結果を読み上げる

投票結果が出たら、

「お、社長の方が多いですね!」
「やはり育成の時間が取れないという悩みが多いですね」

など、講師や運営スタッフが必ずリアクションすることが重要です。これが参加者を巻き込むことにつながります。

回答の選択肢は4つまで

セミナー開催時間の関係上、回答に取れる時間は、限られてきます。
参加者が悩まず直感的に選べるよう、選択肢は少なくシンプルにして、回答しやすくしましょう。

上記の例をベースに、自社のセミナーテーマや内容に合わせて質問を考えてください。

どれほど素晴らしいコンテンツやストーリーを用意しても、参加者に「ながら聴き」されてしまっては効果半減です 。

オンラインセミナー成功の鍵は、一方的な講義形式からの脱却です。
適度な頻度でコミュニケーションを挟み、参加者が「自分も参加している」と感じられる運営設計をぜひ取り入れてみてください 。

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